Vercelliへ到着
2008-04-11


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予定通り、終点のミラノ中央駅で下車し、トリノ行きの普通電車に乗り換えしました。ミラノ駅は13年前に初めての海外旅行へ1人で行った時に最初に見た駅で、その時の強烈な印象は今でも記憶にあります。ヨーロッパの駅など見たことも無かったので、その外観が自分の概念を超えた物であった事に驚きました。中はとてつもなく広く、引き込み式の駅も始めて見たので驚きの連続でした。駅に鳴り響く放送や、警笛の混ざった喧騒が頭の中で鳴り響いて強い記憶に残っています。その懐かしい響きの中でやってきた普通列車に乗り、目指すVercelliまで約1時間の乗車です。

2等車両しかない普通電車は、今までの特急と違い多くの人が乗って賑やかな雰囲気で、スーツケースを持って乗るのが、ちょっと場違い的な感じでした。外は雨に変わり結構降っています。最初のVercelli入りが雨なのはちょっとツイていないなぁ..と思いつつ、緊張も高まります。景色は平らで田畑しかなくて単調でした。そしてついに、Vercelli駅へ到着しホームに降りました。駅はAnconaより小さい感じです。Vercelli は国際的に有名な観光地でも無く、日本では馴染みの無い都市です。私も知りませんでした。ミラノとトリノの中間位にある所なので、イタリアと言ってもフランスやスイスに近いです。

駅構内からイタリア村のアンジェロさんに聞いている電話番号へ緊張しながら電話しました。電話したのはCooperfisaという古くからあるアコーディオンメーカーです。日本ではあまり知られていないと思います。私は、以前にフランスのシャルトルのアコフェスティバルへ行った時に、メーカーの出展があったので一応、知ってはいました。電話をすると女性が出ましたが、こちらが英語で話すと途切れて誰かを呼んでいて、違う女性にかわりました。日本から来て駅にいる事を伝えると、事前に話が通してあったようで、迎えが来るので待てという事でした。考えてみると、Anconaでもそうでしたが、初対面の人とはいえ外国でその国の人と待ち合わせるというのは新鮮な体験です。今までの旅行ではそんな経験はありませんから。

暫くして目の前にフォードのシルバーのミニバンが停まり、中から髪の短い割と若そうな人がこちらを覗き込む様に見ていたので多分この人が迎えに来てくれたのだろうと分かりました。彼は車から降りてこちらへ来て、お互いに挨拶をして握手をして車に乗り込みました。彼はCooperfisa社の社長の息子さんで、デモンストレーターでもあるロメオ君でした。アンジェロさんから少し聞いていたので大体わかっていましたが。
そのまま会社へ直行し、工場と事務所のある建物へ案内され、その時いた従業員の数名と挨拶を交わしました。工房にいたのは髭のある若い男性と、40〜50歳くらいの髪の赤い女性と、めがねをかけたちょっと太めの若い女性の3人です。その場で紹介されますが、名前を覚えられず顔だけ覚えました。会社の入り口には古いアコが棚の上に天井近くまで置いてあり、ロメオ君が社の歴史だと説明してくれました。工房の中には作成中のアコが一杯並んでいました。Castelfidardoの大きなメーカーよりは小さい工場ですが、近くに別の工場があるとの事で、建物が分散しているようです。こうして無事、Vercelliへ着き、Cooperfisaとの初対面も果たす事ができました。社長は用事で月曜まで留守との事でした。
この後、私が約3ヶ月、住むことになるセミナリオへロメオ君に送ってもらいました。
[イタリア実習]

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