古い=良い?
2014-10-15


イタリア製の40年程度前の楽器の調律を承りました。



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ベースのリードからバルブへ通じる穴の部分ですが、
本体の木の部分とアルミニウムの板を張り合わせた際に
はみ出たと思われる接着剤が穴の開口部に出ている事を
発見しました。
開口面積の1〜2割程度、塞がれていますので、
発音上の悪影響が出ていると思われます。



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という訳で、全て取り去りました。
取った後の接着剤ですが、かなりの分量です。



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こちらはベースメカニックの一部ですが、押したボタンの先に
伸びるアルミニウムの扁平な軸の終端が当たる部分です。
ボタンを押し切った後の当たりを柔らかくする為、
終端部分が当たる所はフェルトなどが貼ってありますが、
この楽器はスポンジです。
画像の黄色い所がスポンジですが、スポンジが劣化して硬化して
一部、脆くなって脱落しています。
縮んでいるので、終端部分が接することすら無い状態です。

ヨーロッパの有名メーカーの古い楽器は良いとされる意見は
ありますが、必ずそうとも言えない場合があります。
古い故に傷みが出ている事もありますし、今回の様に、
製造時からの問題がある場合もあります。
ネットの情報や噂話し、オークションの能書きや販売店の説明を
鵜呑みにしてはいけません。
大事なのは、古い事や有名ブランドである事ではなくて、
楽器の状態がきちんとしている事です。
古くても、新品でも、悪い箇所をきちんと見極めて
修復されている事が最も重要です。
その上で、古い良い楽器も真の能力を発揮します。



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