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なんとロメオは出演しないとの事。つまり、私と、もう1人のイタリア人奏者だけ。ここで一気に、大丈夫なんとかなる..の気持ちが消えました。次にスキンヘッドの司会者が来て、何か言っています。ロメオがイタリア語はできないと伝えると、「分かった、あなたは無言でいなさい。」と言われました。車で覚えたセリフは言わなくて済みそうなので少し、ホッとしました。その後、ラフな服装のスキンヘッドの人が来て色々と注意を言われました。座る位置とか、演奏のタイミングとか、演奏中は私を見ていろとか.. この人は多分、ディレクターでしょう。
セットの壁にはFisarmoniche alla Ribaltaと書いてあります。「アコーディオンの舞台へ」みたいなタイトルだと思います。というか、モロに主役じゃん..と青ざめました。ロメオの番組でちょっとゲストで出る位に考えていたので、かなり動揺しています。と、思っている間にもう番組スタート。オープニングの音楽が流れ、ディレクターの合図で観客が拍手。スキンヘッドの司会者が大袈裟に喋り始めました。奏者二人以外の出演者は、この司会者と、ぐっさん(山口なんとか言う芸人)にそっくりな感じのギラギラした感じの歌手、小太りで髪がボサボサのピン芸人、よく分からないただいるだけの男性1人、超ミニスカのモデル風女性1人。
あーあ、始まっちゃった..どうしようと思いながらもいきなり出番で、プロレスの試合の前みたいに妙にアクセントの付いた感じで名前を呼ばれて中央のイスへ移動。隣で司会者が何か喋っています。何かこちらを見て喋っていて突然マイクを突き出されました。さっき、何も喋らなくていいと言ったのはあなたでしょ!と思いつつも何か言わなきゃと思って、車で覚えたセリフを思い出して言いました。(観客は拍手しなかったんですけど..) すると司会者が何か言って説明していたようでした。そして演奏の時が..
やるしかないか..と思いつつ、ゆっくりとイントロを弾き始めました。最初は葉加瀬太郎さんの曲です。緊張でカチコチの状態です。近年に無い緊張状態での演奏で、ミスも頻発ですが奇跡的に止めずに弾いています。問題のベースソロ部分ではベースに意識を集中していたら、右手の最初の音を外して慌てました。でも、冷静にベースソロを続けてなんとかクリア。主題へのつなぎのメロディーを弾いて、後は二回主題を繰り返してエンディングで終わりと思ったその時、いきなり変なタイミングで観客の拍手が..これはディレクターが出した合図でしたものなので、私は終われという合図かと思ってディレクターの方を見ると何か声に出さないで喋っています。分かる訳無いし..と思っていると終われみたいな手振りをしたので、主題の繰り返しをやめて自分でフェードアウトみたいにして主題の最後までで止めました。演奏は最悪で、きっとテレビなので絵的にも最悪だったでしょう。席に戻ると、もう1人の奏者が小声で私に、コンプリメンティと言いました。何か分からなかったのですが、後で調べたら祝意とありました。その場で分かっていたらイヤミな奴と思ったかも知れません。まあ、彼の表情からイヤミというより、お疲れ様みたいな感じだったと思います。
その後、ぐっさんに似た歌手が熱唱して、CMへ入る前の音楽が出て、一旦休憩。ちなみに歌手はクチパクでした。ならば演奏もそうして欲しかった。そうしたら熱演します!ちなみにモデル風女性は歌手の歌っている時に端でイスに座ってポーズをキメていて、それをカメラが舐める様に撮影して、歌手の映像と交互にオーバーラップさせながら切り替えていました。
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