以前に、43年前の楽器の修復の事を書きました。
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それは楽器店経由の修理でしたので、依頼主様は存じないのですが、
同じ方から別の楽器の修理の依頼を受ける事になりました。
取次ぎ店様からは、以前の修理に大変満足しているので、
もう一度、お願いしたいとの事でした。
これは修理業をしている者にとって、本当に嬉しい事です。
前回の楽器と同じ様に、側面に日付が貼ってあります。
S52.3 とありますので、前回の楽器より10年若いですが、
33年前の楽器という事になります。
ベースのスイッチの上に、赤い粉があります。
これは、嫌な予感..
カバーを開けると..
やはり、思ったとおり、バルブのフェルトが酷く虫に食われています。
フェルトが赤いので、粉状になって楽器のあらゆる部分に付着しています。
楽器の中を開けてみると..
蛇腹の内側に、虫の抜け殻が多数見られました。
禺画像]という訳で、前回と同様、全てのバルブのフェルトと皮を交換する事になりました。
しかし、前回と違い今回はチャンバー付きですので、手間は3倍以上。
右側のバルブの数は2倍ですが、手間は3倍以上になります。
チャンバーの付いた楽器の値段が高いのは調整と調律が大変だからです。
外したバルブの側面です。
赤いフェルト部分が虫に食われて穴だらけです。
鍵盤を全て取り去った後のバルブが当たっている場所の写真ですが、
やはり、フェルトの粉や虫の抜け殻などが散乱しています。
外した白鍵です。
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