フルレストア
2010-05-01


以前に、とても古い楽器の修理見積もりが来て、バルブは酷い虫食い、
リードは錆が出ているという状況の記事を書きました。
楽器に貼ってある表示が入手年月日だとすれば、昭和42年、
私が生まれた年と同じ楽器です。

その時の記事はこちらです。
[URL]


この楽器、楽器店経由で回ってきた物ですが、修理費が高額なので、
修理はしないと思っていましたが、暫くして修理をするというお返事を頂きました。
恐らく、大変に思い入れのある楽器なのだろうと思います。
修理期間が沢山必要でしたので、他の修理の合間を見て少しづつ
修理して行きました。
今回は、その経過を簡単に書いてみます。


禺画像]
これが、楽器の側面に貼ってある日付です。
写真では分かりにくいですが、「S.42.5.」という風に打ってあります。
これ、「ダイモ」という名前の樹脂テープに任意の文字を表示できる物ですが、
パソコンやテプラの登場ですっかり見なくなりました。
サラリーマン時代に、会社の古い装置に貼ってあるのを良く見ました。
ちょっと気になってネットで検索したら、まだあるみたいで驚きました。

[URL]


禺画像]
これが虫食いの、鍵盤のバルブです。
バルブの周囲には、虫の抜け殻?と、虫の糞(多分)が散乱しています。


禺画像]
鍵盤を取り外し、バルブ部分を撮影した物です。
フェルト部分は殆ど食い尽くされ、文字通り、皮一枚で繋がっているという感じです。
これは、衣類などに穴を空ける「カツオブシムシ」という昆虫の幼虫の仕業です。
ここに詳しく書いてあります。
[URL]

衣類に付く虫ですが、楽器に防虫剤などを使用するのは止めた方が良いでしょう。
どのような影響が出るか未知の部分がありますので。


禺画像]
バルブのフェルトと皮を交換しました。バルブ本体はオリジナルです。
簡単に交換してしまったみたいですが、ここまで来るにはとても地道な作業が
あります。バルブからフェルト、皮、接着剤、ロウを綺麗に除去し、準備したフェルトと
皮を貼り付け、鍵盤を元通りに組み付け、鍵盤の高さを揃え、最後にロウで固定
します。これで、鍵盤操作時のパタパタ音も小さくなります。


禺画像]
右が終われば、左です。
ベース部分のフタを取ったところですが、バルブから剥がれてしまった皮が
ベースメカニックの上に落ちています。色々な場所に皮が散らばっていて、

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