昨日、フリーベース3台という記事を書きましたが、
そのうち、VICTORIAは修理を完了し出荷しました。
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今日から3台中、一番重症のHOHNERのフリーベースの修理を開始しました。
バラバラに外れていたリードからサブタ皮を外し、接着剤として使われている
ロウを綺麗に落としたところです。
フレームは綺麗になりましたが錆はまだ残ったままです。
楽器のダメージはリードの脱落だけではありませんでした。
木枠からロウを除去して清掃した時点でわかりましたが、
木枠に割れがありました。
別の角度から見たリードを取り外した木枠ですが、90度で突合せになる部分の
接着が外れ、その歪に耐えられなくなった部分に亀裂ができています。
リードの清掃、錆除去などを行い、木枠の修理をした後に
ロウで元通りにリードを接着しました。
きちんと作業すれば何事も無かったように元に戻ります。
リードが元に戻った時点で一旦、楽器を使える状態に戻して異常をチェックしました。
リードがバラバラに落ちた状態では楽器の機能的な部分など、
チェックする事ができなかったので、ここで改めて各部のチェックです。
その結果、重大な問題がある事が分かりました。
ベースボタンを押していなくても沢山の音が出ています。
スカスカの空気漏れ状態です。
ベースリードを外すと、バルブがかなり開いている事が分かりました。
これは強い衝撃でベースメカニックに何か問題が起きているという事です。
フリーベースの楽器ですからかなり困難な修理になりそうです。
ベース底部のケースにも割れがあります。
相当な衝撃が加わった為ですが、ベースメカニック全体にも歪が出ていると思われます。
ベースリードが脱落した際に飛び散ったロウの破片がバルブを通って
ベースメカニック側にも飛散しています。
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