40〜50年程度経過したアコーディオンの修理を承りました。
日本でポピュラーなEXCELSIORです。
アコーディオンは殆どの場合、製造年月日が書かれていませんので、
外観や部品の形状などを見て大体の年数を判断します。
この楽器の場合、スイッチの形状、メーカーロゴの形状、
全体の傷み具合で40〜50年程度と思います。
内部のリードですが、貼り付けられているリードバルブは
この頃のイタリア製としては珍しく樹脂製です。
皮製の物より長持ちする場合もありますが、
逆に短期間で反りが大きくなる場合もあります。
以前の樹脂製は製造ロットやメーカーでバラツキが大きかったという事ですが、
最近の樹脂製の物は安定していると思います。
この楽器の場合は少し反りが出ていて、そろそろ交換時期というところです。
蛇腹と本体の合わせ目のシールは交換時期にきています。
あまり使っていなかったらしく、ベースのバンドは内側がとても綺麗です。
ですが、経年で硬くなっている為、交換する方が気持ちよく使えます。
硬化したバンドで演奏すると手の甲が痛くなりますので。
今回の修理の一番の目的はベースボタンの不具合です。
戻りが悪い箇所があり、全体に操作が重くなっています。
ベースの底板を外しましたが埃の進入も少なく見た目は問題なさそうです。
やはり、あまり使われていなかったのでしょう。
よく使われた楽器は空気が出入りする為、内部に埃が沢山入っています。
ベースボタンの隙間から見える交差する金属部品は
メッキの錆が出ていて艶がありません。
恐らく、これが原因と思います。
ベースボタンを全て外しました。
セ
記事を書く
セコメントをする