鍵盤高さの調整を行いました。
右手スイッチの作動不良があるので分解しました。
完全に分解して清掃します。
分解過程で小さな問題がわかりました。
3つあるスイッチのうち一つだけバネが無くなっています。この楽器はスイッチを押すと元の位置に戻すためのバネが全てのスイッチに付いていますが一つはバネがなく戻らない状態です。(赤矢印部分)
バネは恐らく錆びて折れてしまったのでしょう。バネがなくても切り替えに問題はありませんが2つは戻るのに1つ戻らないのは変なので修理します。
ちなみに、このバネを外せばスイッチは戻らなくなるので押されているスイッチのポジションが分りやすくなります。実際そういう楽器も多いです。真ん中のマスターだけにバネがある楽器も多いです。私は位置が分るバネなしの方が使いやすいと思います。
バネの部品は同じ物がないので自作します。
分解清掃後にスイッチを組み戻して楽器に取り付け、楽器の機能部分の修理は完了です。
右手リードです。この楽器はリードに貼ってある革製のリードバルブが経年劣化しているので全て剥がしまして新しい物と交換します。剥がした時にリードの錆除去やリードの調整を行っておきます。リードバルブが付いた後ではやりにくいので。
リードを留めているロウにヒビが出始めています。40年以上経過した楽器ではこの問題が常にあります。この楽器ではまだなんとか持ちこたえているので今回は補修だけにしました。新しいロウで全てのリードを外して施工しなおすと費用がとても大きくなりますので。それでもいずれ必要になる作業です。その時に再生するか廃棄するか、という選択になるでしょう。これはロウ留めリードの全てのアコーディオンで起きる事です。40年後なのか60年後なのかはその時にならないと分りません。80年は持たないでしょう。
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