スイッチの修理
2022-06-18


2020年に当店で販売した中古楽器の修理を承りました。
不具合が出たのは右手側のレジスター(スイッチ)です。



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スイッチの一つの可動域が大きく広がり、
スイッチ操作が反映されないという不具合です。
この不具合の場合、スイッチ側の部品が折れた可能性が高いです。



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スイッチ部分を取り外して点検すると折れた部品が
スイッチ機構内に挟まって残っていました。
やはり部品が折れた事による不具合ですが、
部品が残っていたのはありがたいです。



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スイッチ部分を取り外しました。
左は問題のスイッチで右は正常な物です。
スイッチから伸びている部分が折れています。
細い部品ですが何故か樹脂で出来ています。
できればこういう所は金属製にして欲しいです。
このように全て樹脂成形という場合は珍しいですが
金属の場合でもスイッチ自体は樹脂で金属部品が嵌めてある場合が多いです。
その場合でも金属周囲の樹脂が割れて切り替え不能になる事があります。



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折れた部品とスイッチ側の破断面を並べて観察すると
断面に欠陥がある事が分りました。
樹脂の成型品ではよくある事ですが、偶々細くて力の掛かる部分に欠陥があると
このように折れてしまうということです。



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取り敢えず、折れた部分を接着しましたが、これでは強度が足りません。
この後、金属を使って補強する処置を行いましたが
大抵の場合、この部品の周囲には十分な空間がないので
補強することが難しくなってきます。
限られたスペース内で補強を行い、切り替え機能への悪影響が出ないように、
そして、長く使って行ける強度を確保する修復を行う必要があります。



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修理を完了しました。
この楽器は1年間の保障期間を過ぎていますが
今回は無償で修理させていただきました。

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