2週間ほど前に、中国製の新品アコーディオンの整備について書きました。
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今日は、同じ型の新しく入荷した楽器を整備しています。
右手側のリードですが、ロウを用いた木枠への接着が悪く、
リードとロウの界面に隙間ができています。
数日前に書いた古い楽器のロウの劣化と似ていますが原因は全く異なります。
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こちらは新品ですので、単に施工に問題があるという事です。
こちらも同じ状態です。
このような所はロウを加熱して補修を行います。
新品の場合、ロウは劣化していませんので、
多少、見た目が悪くても問題が出る事は少ないですが、
後に影響が出る可能性がありますので補修します。
これはリードから外した皮製のリードバルブの不良品です。
発音異常や調律に影響が出ますので悪い物は交換します。
蛇腹留めを本体にネジ留めしている部分ですが、
あらかじめ本体側に空けておいた下穴と実際に貫通したネジの軸があっていません。
なので、ネジは奥へ入ることができず、少し飛び出た状態になっています。
前回と同じ様に、新品でも細かい不具合が幾つもあります。
揚げ足を取っているみたいですし、暴露という意味はありませんので、
全ては書きませんが、中国製に限らず、
イタリア製の有名ブランドの新品でも同じように不具合が点在します。
調律を含め、時間をかけて点検、整備する事でその楽器が持つ本来の性能を引き出し、
楽器をお渡しした後の不具合をできるだけ少なくする意図があります。
アコーディオンは同じ機種、同じブランドでも、購入する店で違いがあるという事です。
複雑な構造の特殊な楽器ですので、どこで買っても同じでは無いのは
ピアノ、金管楽器などと同じかと思います。
必要な整備を行う為、ご成約後にお時間を頂く事となっており、
大変ご迷惑おかけいたしますが、何卒ご理解のほど宜しくお願い致します。
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