個人輸入で購入したというアコーディオンの修理を承りました。
実はこの楽器、少し前に修理、調律をさせていただいた物です。
その後、別な問題が出た為、再度預かる事になりました。
楽器はイタリア製ですが、最近できたメーカーのようです。
ベースシステムが特殊で、あらゆるコードが鳴らせるというものですが、
単に、通常3和音鳴っているものを2和音にしたという物です。
1音減れば邪魔する音が減るので組み合わせの自由度が上がるという事ですが、
単純なmajやminの3和音のコードを出す時は大変そうです。
まあ、スタンダードベースとフリーベースの中間という感じでしょうか?
ベースシステムの事は特に問題ないのですが、
メーカーが新しいからか、楽器を作り慣れていない感じがあります。
初回の修理も、右手スイッチ機構の構造的な問題による不具合、
リードの調整が全くできていない、内蔵マイクの部品と右手スイッチの干渉..
構造としても不合理な設計で、スイッチ類を取り外さないとグリルカバーが外せない、
スイッチ1回の操作で任意の音に変えられないなど、
普通はやらないような事になっています。
で、今回はベースの異音と、蛇腹の動きに問題があるという事で再度、預かりました。
まずは楽器を分割しましたが、内蔵マイクの線の取り回しがとても気になります。
小さな楽器なのでベースリードと蛇腹の空間が狭く、
内蔵マイクの配線がベースリードに干渉する問題がありそうです。
蛇腹の動きに問題があるという事の一因かも知れません。
ベースリードですが、一部の高級機に見られる、
L字型の木枠を採用しているので、一番低音のリードは
上の画像のように右手側のリードのある方に向かって並んでいます。
L字木枠は通常よりも高さが出るので、蛇腹を閉じた時に
蛇腹の高さ(厚さ)と殆ど同じ位の位置にリードが来ています。
ベースの音が鳴っていればリードが振れるので
更に右手側の空間を占領するでしょう。
右手リードの方を見ると、低音の長いリードは
本体のケースの端より飛び出ている事が分かりました。
この状態だと、蛇腹を閉じた時に右手リードの木枠とベースリードがぶつかります。
実際、ぶつかっている事を確認しました。
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